「平屋は老後も安心」——検討中の方なら、一度は聞いたことがある言葉だと思います。積水ハウスには「スマートユニバーサルデザイン」という設計思想があり、この言葉には一定の根拠があります。ただし、平屋であれば自動的にすべてが解決するわけではありません。この記事では、積水ハウスの平屋のバリアフリーについて、どこが平屋だからこそ効くのか、逆にどこが平屋でも解決しないまま残るのかを、公開情報をもとに整理します。
🔵 先に結論だけ
積水ハウスには2010年から続く「スマートユニバーサルデザイン」という設計思想があり、段差の少なさや廊下・水回りのゆとりといった特徴があります。平屋の場合、階段の上り下りがそもそも発生しないため、この効果を暮らし全体で受けやすいという構造的な強みがあります。ただし、廊下幅や手すりの有無は間取り・グレードによって変わるため標準搭載とは言い切れず、屋根や外壁のメンテナンス負担は延床面積の分だけ1階に集中する平屋特有の弱点として残ります。「平屋だから老後も安心」と単純に結論づけず、何が効いて何が残るのかを分けて考える必要があります。
そもそも「積水ハウスの平屋は老後も安心」と言われる理由
平屋が老後の住まいとして支持される最大の理由は、単純に「階段がない」という点です。年齢を重ねると、階段の上り下りは思っている以上に負担になっていきます。荷物を持っての移動、夜間のトイレ、将来的に杖や車椅子が必要になった場合など、2階建てであれば生活の一部が上下移動を前提に組み立てられてしまいます。平屋であれば、寝室・浴室・トイレ・リビングがすべて同じフロアにあるため、この上下移動そのものが発生しません。
ただし、これは「平屋という間取りの形式」がもたらす利点であって、「積水ハウスだから」ではありません。ここに積水ハウス独自の設計思想がどう重なるのかを、次の項目で整理します。
→ 積水ハウスの平屋で後悔する人・満足する人の違い|30坪4000万の内訳と、寒さの正体
積水ハウスの「スマートユニバーサルデザイン」とは何か
積水ハウスは2010年より、「安全・安心」「使いやすさ」に加えて「心地よさ」まで追求した独自の住空間デザイン「スマートUD(ユニバーサルデザイン)」を推進しており、2010年度グッドデザイン賞(生活領域・住宅設備部門)を受賞しています。公式サイトで紹介されている具体的なアイテムには、次のようなものがあります。
段差をなくす工夫
✅ フルフラットサッシ:1階室内と外部デッキ・テラス土間がフラットにつながり、サッシ枠につまずく心配をなくす仕様として紹介されています
✅ 安全配慮引き込み戸:扉を開ける際の指挟みに配慮した引き手で、2016年にキッズデザイン賞 審査員特別賞を受賞しています
廊下・水回りのゆとり(メーターモジュール)
積水ハウスは創業まもない頃から、尺ではなくメートルを設計の基本単位とする「メーターモジュール」を採用しています。公式サイトによれば、このゆとりにより、将来必要になった際に廊下や階段へ片側だけでなく両側に手すりを付けることも可能になり、車椅子で廊下の曲がり角を曲がる際の余裕にもつながるとされています。トイレなど小さな空間でも、このゆとりが数字以上の広さとして感じられるといいます。
浴室・手すりなどの安全配慮
✅ ユニットバス:濡れても滑りにくい床、またぎやすい高さの浴槽、適材適所の手すり、少ない力で操作できるドアなどが安全性・使いやすさへの配慮として紹介されています
✅ 階段・トイレの手すり:指のかかり具合や掴みやすさを考慮した形状で作られているとのことです
積水ハウスは1970年代からバリアフリーを研究し、1989年には「生涯住宅思想」を提唱、公的機関との共同開発による高齢者・障がい者向けモデルも含め、障がい者配慮住宅で1,300棟以上の実績があるとされています。
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【本題】平屋だからこそ効く点、平屋でも残る課題
ここまで見た積水ハウスのスマートユニバーサルデザインは、平屋・2階建てを問わず共通の設計思想です。ここからが本題です。平屋という間取りの形式と組み合わさることで「特に効く」点と、スマートユニバーサルデザインをもってしても「平屋でも解決しない」点を分けて整理します。
| 項目 | 平屋だからこそ効く点 | 平屋でも残る課題 |
|---|---|---|
| 生活動線 | 階段の上り下りがそもそも発生しない。寝室・浴室・トイレが同一フロアで完結する | 部屋数を増やすには水平方向の広さ(土地)が必要。将来の増改築の自由度は敷地条件に左右される |
| 段差・サッシ | フルフラットサッシ等の効果が、2階部分を持たない分、家全体の生活空間に及びやすい | 採用の有無・範囲は間取り・仕様次第。標準搭載と断定できる情報は確認できていない |
| 廊下・手すり | メーターモジュールにより、将来手すりを追加できる余地が生まれやすいとされる | 「余地がある」であって「最初から手すりが付いている」わけではない。実際の廊下幅は個別プラン次第 |
| 浴室 | 滑りにくい床・またぎやすい浴槽など、安全性への配慮がユニットバスの基本仕様として紹介されている | グレードやオプションによる差は公開情報だけでは分からない |
| 屋根・外壁のメンテナンス | (平屋特有の利点は確認できず) | 延床面積の分がすべて1階の屋根・外壁面積になるため、2階建てより修繕範囲が広くなりやすい。老後に負担となる将来のメンテ費用は、バリアフリー設計では解決しない |
🙏 正直に言うと、ここは公開情報だけでは分かりません
実際の廊下幅・手すりの有無・浴室のグレードは、選ぶ商品(BeSai+e 平屋の季/IS ROY+E/シャーウッドの平屋など)や間取りプランによって変わります。「バリアフリー仕様が標準でどこまで含まれるか」を確定的に知るには、公式サイトの一般情報だけでは限界があり、担当者との打ち合わせで仕様書を確認する必要があります。
また、平屋の後悔ポイントとしてよく挙げられる屋根・外壁のメンテナンス負担は、バリアフリー設計とは別の問題として残ります。平屋は延床面積のすべてが1階部分の屋根・外壁になるため、同じ延床の2階建てに比べて屋根・外壁の面積が大きくなりやすい、という指摘があります。老後の安心を「家の中の移動のしやすさ」だけで判断すると、「将来の維持費」という別の不安要素を見落とすことになりかねません。
まとめ|平屋のバリアフリーを判断材料にするなら
積水ハウスの平屋のバリアフリーについて整理すると、次のようになります。
✅ 階段がなく、生活動線が1フロアで完結する(平屋そのものの利点)
✅ スマートユニバーサルデザイン(フルフラットサッシ・メーターモジュールによる廊下や水回りのゆとりなど)が、この利点を家全体に及ぼしやすい
✅ 一方で、廊下幅・手すりの有無は間取り・グレード次第で、標準搭載と言い切れる情報はない
✅ 屋根・外壁のメンテナンス負担は、平屋特有の課題として残る
「平屋なら老後も安心」を鵜呑みにせず、何が効いて何が残るのかを分けたうえで、担当者に確認しながら判断することをおすすめします。
→ 積水ハウスの坪単価「60万円台」は本当なのか?|数字の食い違いと、リアルな総額
この記事を書いている人について
🙏 正直に書いておきます
私は積水ハウスの家に20年住んでいる。ただし建ててはいない。中古で買った人間で、平屋でもない。展示場も、営業担当者との商談も、契約も、私は通っていない。だから、この記事に私自身の体験談は一行も入っていない。ここまで書いたのは、公開されている情報を整理したものである。
間取り・仕様・費用について、契約前にしか決められない判断がここには多く含まれています。その判断を、実際に平屋を——あるいは積水ハウスの家を——建てた人の視点で支えてくれるのが、現役施主の北川さん(リバティアース)です。
⚠️ 紹介ルートについて、正確にお伝えします
積水ハウスに「公式の紹介割引制度」は存在しません。オーナーと担当者の信頼関係をベースにした仕組みであり、必ず適用される、必ず割引されるというものではなく、条件は地域・建物・時期によって変わります。目安として3%前後の条件調整につながることがあると言われていますが、断定はできません。また、このルートは積水ハウスと接点を持つ前でなければ使えず、展示場でアンケートに記入した後では、原則さかのぼれません。
→ 北川さんの家づくりの過程は、YouTubeでも公開されています
展示場に行く前の方だけが選べます
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